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Author:enna
2013年6月ソルボンヌ大学美術史学部を卒業、10月にはパリで男の子を出産予定。

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Musee Nissim de Camondo

Mon.18.01.2010 0 comments
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galerie de rez-de-chaussee bas

先週末は久しぶりにとっても天気が良く、最高気温はなんと8度まで上がりました!
この日は買ったばかりのスプリング・コートを着てうきうき気分でお出かけ!
美術館へ行っても普段よりも一層楽しく感じられました。

さて、今回行ったのはパリ8区のモンソー公園のすぐ近くにある、ニシム・ド・カモンド美術館。
ここは18世紀後半のルイ15世、及びルイ16世スタイルの家具や絵画、陶磁器などの膨大なコレクションを持っている装飾美術館。
建築家Rene Sergentによって1911年に完成された建物は、18世紀好きだったカモンド家のご主人、Moise(モワーズ 1860-1935)の趣味でヴェルサイユ宮殿のプチトリアノンをモデルにして建てられたとのこと。
やはり、ある時代の家具は、同時代の建築によく合っています。
自分の好きな18世紀後半の家具に合わせて建築も作ってしまうなんて、なんとも羨ましい贅沢です。

ユダヤ人であったカモンド家は、Moiseが幼い頃にトルコのイスタンブールからパリへ移住してきたそう。
Moiseは家業であった金融業を父から引き継いでパリでも成功し、莫大な富を蓄え、そのお金で美術品を買い集めていた。





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grand bureau (rez-de-chaussee haut)
18世紀後半のルイ16世スタイルの家具がたくさん集められた部屋より、マホガニーの机。
20世紀初頭には、この時代の家具が高く評価され、オークションなどで非常に高価格で取引されていたそう。
Moiseもこの頃、他のコレクターと競って買い集めていた。





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grand salon (rez-de-chaussee haut)





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grand salon (rez-de-chaussee haut)
セーヴル磁器がはめ込まれた机。





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grand salon (rez-de-chaussee haut)
こちらもセーヴル磁器がはめ込まれている。





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grand salon (rez-de-chaussee haut)
中国磁器にフランス製の土台。





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grand salon (rez-de-chaussee haut)
こちらは日本の磁器にフランス製の土台。





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salon des Huet (rez-de-chaussee haut)





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salon des Huet (rez-de-chaussee haut)
マホガニーなどの高級木材のみを使った机。
起伏のある表面に非常に高度なマルケットリーが施されています。
この頃のフランスの職人たちの腕が如何に高かったかがよく分かります。





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salle a manger (rez-de-chaussee haut)
この部屋では期間限定でテーブルセットが展示されていました。
協力していたのはフランスの老舗銀食器Puiforcat、グラスはSaint-Louis、
そしてテーブルクロスはDporthaultというブランドでした。
窓から差し込む光に食器が照らされて美しいです。





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salle a manger (rez-de-chaussee haut)
テーブルセットの詳細。





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cabinet des porcelaines (rez-de-chaussee haut)
セーヴルやマイセンの絵皿が飾られた部屋。
鳥が描かれた磁器ばかりが並んでいる。
なぜ鳥なのか?知りたかったけど、最後まで分からなかった。
因に、音声ガイドによると、Moiseはこの部屋で一人で食事をするのが好きだったそう。
隣に豪華な食堂があるのに、なぜ・・。





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cabinet des porcelaines (rez-de-chaussee haut)
セーヴルのティーセット。





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petit bureau ou salon anglais (rez-de-chaussee haut)
絵画が多数飾られた小部屋。
絵画のコレクションは家具に比べたらそれ程見応えのあるものではありませんでした。





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bibliotheque (premier etage)
Moiseが読んだ、20世紀初頭のオークションカタログや美術評論書が並べられた図書室。
円形にカーブした本棚が美しいです。





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bibliotheque (premier etage)
窓からはMonceau公園が見える。
緑が見える家。理想の住まいです。





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salon bleu (premier etage)
元はMoiseの娘、Beatriseの寝室だった部屋をMoiseが一日を過ごす場所として改修したサロン。
大きめの使い易そうな机や、お昼寝が出来たという長椅子もありました。
お客さんたちが来た豪華な下階の部屋よりも、落ち着きます。
三階の角部屋に位置するこのサロンは、この建物の中で最もたくさんの光が入り込み、
とても気持ちが良い空間でした。





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salon bleu (premier etage)





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salle de bains de Nissim de Camondo (premier etage)
左からタオル・ウォーマー、バスタブ、足湯、ビデが置かれている。
新古典様式の他の部屋とは違い、お風呂場は20世紀初頭のモダンな雰囲気。
急に赴きの異なる部屋へ入り、この建築が百年程前に建てられたということを思い出しました。

因に、この風呂場はMoiseの息子であるNissimが使っていたそう。
1917年、Nissimは第一次世界大戦で命を落としてしまう。
子ども思いだった父Moiseは息子の死を悲しみ、この美術館にNissimの名を冠したそう。





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cuisine et laverie (rez-de-chaussee bas)
一階の奥には大きなキッチンがありました。
写真中央にあるのはなんと巨大なオーブン!
一番下には石炭を入る為の引き出しがあり、その上がオーブンになっている。
オーブンの数はなんと四つ。
更に上には鉄板が敷かれていて、炒めものが出来るようになっているよう。
1912年の機械でした。





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cuisine et laverie (rez-de-chaussee bas)
右に見える巨大な機械は蒸し器だそう!





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美術館外観
最後にカモンド家の悲しい結末を。
Moiseがこの世を去った10年程後、第二次世界大戦が勃発。
パリは1943年、ドイツの占領下となる。
子ども二人とパリで暮らしていたMoiseの娘、Beatriceは、
ユダヤ人であってもフランス国家に守られている、と信じていたそうだが、
結局は一家全員がアウシュビッツへ送られてしまったそう・・。

なんだか暗い終わりになってしまいましたが、
Moiseの家系は途絶えてしまっても、彼のコレクションは大切に守られ続けている、と思うと考え深いものがありました。
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