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Author:enna
2013年6月ソルボンヌ大学美術史学部を卒業、10月にはパリで男の子を出産予定。

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The Broken Circle Breakdown / Alabama Monroe

Sat.14.09.2013 0 comments
Alabama-Monroe.jpg


OdeonにあるUGC Dantonという映画館で見てきました。本当はVavinの映画館へ見に行こうと思ったのですが、ブルバール・モンパルナス沿いでストライキがあってバスが止まってしまっていたので、急遽映画館を変更しました。最近、時間があるので家でたくさん映画を見ていますが、子どもが産まれたらなかなか映画館へ行けなくなると友人からアドバイスをもらい、出産前に行っておくことにしました。

フランスの映画館ではたいてい映画が始まる直前まで映画館の中には入れず、外で待つ事になります。UGC Dantonもそのタイプの映画館でしたが、今日は雨が降っていたこともあり外で待つのは臨月の妊婦にはしんどかったので、映画館の人に中で座りたい、と言ったら笑顔で特別に椅子を用意してくれて中で待たせてくれました。こんなところまで妊婦に対応が親切で嬉しかったです。そいういえば、今日はバスで80歳以上のかなりのおばあさんが「次で降りるから」と席を譲ってくれる、ということもありました。

さて、この映画はallocineというフランスの映画紹介サイトで観客の評価が一番になっていて、トレイラーを見たら音楽が気持ち良さそうだったので選びました。

原題は「 The Broken Circle Breakdown」で「Alabama Monroe」はフランス語タイトル。日本ではまだ公開されていないようです。Johan Heldenberghの同名の舞台を映画化した作品だそう。今年のベルリン映画祭では最優秀ヨーロッパ映画賞とパノラマ部門観客賞を受賞しています。監督はベルギー、ゲント出身のFelix Van Groeningen。1977年生まれで、まだ三十代半ばの若い監督です。映画の舞台もゲントで、言語はフラマン語でした。

あらすじは簡単に書くと、ブルーグラスのバンドでバンジョーを演奏しているディディエと、タトゥー屋さんで働く彫り師のエリザが出会い、恋に落ち、結婚して子どもを作ったけれど、その子が七歳という若さで死んでしまう。そして子どもを失った悲しみに堪えられなくなってしまったエリザも自殺未遂の末に植物状態になってしまう、という悲しいラブストーリーでした。

とにかく辛くて悲しくて、背景には切ない音楽が流れる。その音楽が辛さや悲しみを煽っているのか和らげているのか、その両方なのか分からないけど、音楽のせいでますます心を揺さぶられる。そんな映画でした。すっごく良かったです。

ブルーグラスというのはアメリカのカントリー・ミュージックの一ジャンルで、主人公のディディエはBill Monroeを敬愛しています。フランス語タイトルもそこから来ています。

子どもを失った後の二人の失望、怒り、不安が見ていて痛々しく、更にその死を乗り越えられなかったエリザも死んでしまう、という最後は辛過ぎました。妊婦の見る映画ではなかったです。

そして、金髪の可愛い女の子が病気で死ぬ、という反則技を使っているので、映画館にいた周りの人はみんな泣いていました。白血病で病気が進むにつれて髪の毛がどんどん抜けて最後にはスキンヘッドになってしまう子どもの姿は見ていられなかったです。一緒に見ていた旦那さんも、珍しく鼻をズルズルさせながら号泣していました。もっと涙もろい私は、子どもが死んでしまう中盤から最後までは断続的に泣きっぱなしでした。

家に帰ってから早速インターネットの音楽サイトDeezerでサントラを探したらあったので、夕ご飯を食べながら聴いていたら、旦那さんと二人で映画を思い出してしんみりしてしまって、珍しくほとんど話しもできませんでした。

すごくオススメです。
★★★★★
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