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Author:enna
2013年6月ソルボンヌ大学美術史学部を卒業、10月にはパリで男の子を出産予定。

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ビリディアナ / Viridiana

Wed.07.08.2013 0 comments
Viridiana.jpg



1961年ルイス・ブニュエル監督のスペイン映画。カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞しています。モノクロで、90分の短編です。

今回見た六本のブニュエル映画の中で一番気に入りました。痛烈なキリスト教批判映画で、パルム・ドールを取ったにも拘らず、当時はスペインとイタリアで上映禁止になったそうです。


あらすじ

(結末まで書いています。)

物語は、信仰深い修道女のピリディアナの心の変化が中心になっています。

修道院で育ったピリディアナは、学費を出してくれた叔父ハイメ(フェルナンド・レイ)から呼ばれて、彼の屋敷を訪問します。俗世を嫌っていた彼女にとっては渋々の訪問でした。亡き妻そっくりの美人に成長したピリディアナを見て、ハイメは彼女を妻にしたいと思いますが、拒絶されてショックで自殺します。ピリディアナは自分のせいでハイメが自殺してしまったのだと罪の意識を感じ、修道院へ帰るのは断念。屋敷に残り、そこに乞食や障害者、癩病患者などを集めて食事と信仰と仕事を与え、善行を尽くして罪を償おうと誓います。

しかし、ピリディアナの好意も虚しく、彼女とハイメの息子と女中が留守の隙に、乞食たちが屋敷で勝手に大宴会を開いて大暴れし、家をめちゃくちゃに。その挙げ句、帰ってきた息子は縛られて、ピリディアナも犯されそうになってしまいます。この一件に懲りたピリディアナは、最後にはずっと大切にしていた鞭と茨の冠と十字架を炎の中に捨てて(つまり信仰を捨て)、ずっと拒否していた俗人のハイメの息子にも心を開くようになっていきます。



viridiana-rey-pinal.jpg


ピリディアナに見とれるハイメ(フェルナンド・レイ)。フェルナンド・レイはブニュエルの映画によく出ていて、大抵変態エロなブルジョワ役。それが見事なはまり役なんです。



viridiana-last-supper.jpg


ダヴィンチの「最後の晩餐」のパロディのカット。乞食たちが宴会を開いているところで、完全にキリスト教を皮肉っています。スペインとイタリアで上映禁止になる理由も分かります。

恵まれない人々に善行を尽くしたのに、完全に恩を仇で返されてしまったピリディアナ。現実世界を知って信仰を捨てる、という心の変化が大切にしていた茨の冠を捨てる、という行為で象徴されているのが印象的でした。

キリスト教の信仰が厚いスペインだからこそ、その反動で宗教への反発も強烈になるのでしょう。

名作です。
★★★★★
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